4月2日、中村好伸の3年ぶりの新譜【Our】の発売に先駆けまして、
アルバムへのコメントを頂きました。是非ご覧ください。
「Solitude Standing」そんなタイトルを思い出しました。
大事な仲間達と生演奏のみで作り上げた本作のタイトルは「Our」。
ですが、私はむしろ「個」の部分である彼の卓越した演奏技術と、
作曲の構造が強靭なところ(一般的に作曲は孤独な作業ですね)に惹かれました。
シンプルだけど飽きない。冷静だけど叙情的。静謐さと情動を併せ持ち、そして
飄々とした音楽。
「個」の強さを持った上で、大切な仲間達と作り上げた音楽。
中村好伸氏の本作は、理想的なバランスを持つ素晴らしい作品です。
石井マサユキ(TICA)
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凝り固まった心を
ゆっくりじっくりほぐす
中村くんのギターの音。
ゴチャゴチャした頭の中を
程良くほどいてくれる
中村くんの曲。
ホッとしてたい時に
そっとしておいてくれて
でもいつも気にかけてくれる
中村くんとバンドの仲間たち。
レストランに例えるならば、
のんびりした優しいシェフが
見事な手際と時折見せるさりげない早技で、
素朴に見えるけど実に手の込んだ、
おいしいおいしい料理を作ってくれる。
そんな感じです。
クリテツ(あらかじめ決められた恋人たちへ)
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中村好伸 a.k.a. “なっかん”
“なっかん”のおどけた笑顔や優しさ、そこに自然と集まる人達の愛に溢れる四季
様々な風景が見えてくるよう。そんな人間らしい暖かい感情を”スッ”と呼び起こ
してくれる、いつもそばに置いておきたい僕たちのOur。
前作までとは一味も二味も違う。ジョンバトラートリオにも通ずるジャム感あり
変拍子もちょっとあり、確かなグルーヴで踊らされシンプルながら何度聴いても
飽きさせない壮大な旋律で揺さぶらせる、在りそうで他には決してない”なっかん”
ならではの世界観が更に進化してる。
仕事で疲れた夜でも、お得意料理を振る舞う週末のホームパーティーでも、ゆった
り読書する日曜の昼下がりでも、”純”日常のあらゆる場面で心地よい癒しの音楽に
なってくれることでしょう。
U-Wee(TUFF SESSION)
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真摯なハートを
飄々とした風貌の下に隠した
まるで中村君自身のような音楽。
象ちゃん、ミツル君の3人で奏でる
Ourは私に語りかける
今で、ここで、いいんだと
正山千夏(cinnabar,suger plant)
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私もギターを始めてかれこれ30年近くになるけれど、彼のようにギターと友達
かというととてもとてもそうは言えない。
彼のギター歴が何年かは知らないけれど、彼がギターと過ごした時間の濃密さや
ギターと交わした会話の親密さ、その積み重ねが、限りなく日常的でいながら、
ふとしたはずみに非日常と行き来するかのような彼の音楽の源にあるのだと思う。
中村くんのギターには押し付けがましさなんてものはまるでなくて、普段着の
親しみや日常とともにある軽やかさにとても惹きつけられ、いつだって僕を
ちょっといい気分にさせてくれる。
でもそれだけじゃない。
彼がギターを手に取り、すいすいとまるで自転車に乗るように弾きはじめる。
ちょうどいいペース。いつのまにか景色が変わりはじめる。風が吹いてる。
ずっと忘れていたことを一瞬思い出したような気がする。
ギターがあれば何処にだって行けるよ。
彼のギターがそう言っているような気がした。
石垣窓(フリーボ)
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ギターっていうのは年月を経る毎に乾燥や振動で音が変わっていきます。その結果
鳴るようになったとか枯れたとか、一本一本が色んな道筋を辿るわけで。一つとして
同じ変化を遂げるものは無い訳ですよ。丁寧にメンテナンスしていいコンディション
を維持し続けるものもあれば、ライブハウスのタバコや湿気にやられたり、色んな
場所に連れて行かれてわりかしぞんざいな扱いを受けたものもある。
じゃぁそのギターの音が駄目かというと全くそんな事はなくて、むしろよかったり
することもままある。弾き手と人生を共に歩んできた、演者と一心同体になった
楽器は、その組み合わせでしか鳴らない音っていうのが絶対にあったりするんですよね。
中村君の作る曲やギターの音色にはそんな匂いがいつもします。本人はギターが大好
きだから楽器をとても大切にしてるけれど、それは無菌室で丁寧に保管という意味で
はなく、自分の身体の一部になるまで連れ回して使い込んでいこうという意味で。
彼の愛機1957年製 Gibson Country Westernのマホガニーボディに、弦の振動が
じんわり伝わっていくのを楽しんでる感じがすごくイイ。
生活の音。自分の人生の音。ギターを弾くことの中に日々の暮らしがある人。
アルバムを出す毎にその陰影がどんどん濃くなっていくのがとても嬉しいんですよね。
イシモトサトシ(maomusic)
(敬称略)